イラストメイキング解説(クリスマス落単古墳マン編)
こんにちは。
今回はNitMicのアドベントカレンダー( https://adventar.org/calendars/6930 )への寄稿として、NitMicの冬の創作会に描いたイラストのメイキングの解説を、タイムラプスを見ながらしていきたいと思います。
下準備
まず僕の作成環境について紹介しておきます
- 板タブ(2021年現在 intuosの一番ちっさいの)
- CLIP STUDIO PRO
- ノートパソコン
です。
作画プロパティはこの通りです
画面右にレイヤー一覧、カラーヒストリー、色彩サークル、筆、その他プロパティとナビゲーター(今の状態を俯瞰して見れるもの)を配置しています。まとめたほうが効率が良くなる気がします。特にナビゲーターは重要ですね。
板タブには手のひら、虫眼鏡、回転、ペン切り替えを、ペンのほうにはCtrl+zと消しゴム(押している間だけ)を設定しています。
本当なら左手デバイスなどでショートカットをさらに追加したいのですが、購入できてないです。。。
そうそう、サブビューに移っているのが名工大の言わずと知れたマスコットキャラクター、「落単古墳マン」です。サブビューを使うと資料を見ながら描けるので便利ですし、実際、絵は資料見たほうが効率的ですし、見ずに描くのが上級者っていう考えはミスマッチだと思いますね。(今回は古墳マンがシンプルなデザインだったので見なくてもよかった気はするけど。。。)
そしてこれがタイムラプスだ!!!!
ちょっと早いけど古墳マンのクリスマスファンアートです#落単古墳マン pic.twitter.com/G8mog1Lli4
— kk (@kk_musi_kk) 2021年12月23日
(Twitterに飛ばないとスレッドの動画見れないのごめんなさい)
下書き(~0:02)
クリスマスなのでサンタコスの古墳マンを描くつもりです。まずは適当にガシガシと色を乗っけていきます。今回は線画を使わないで描こうと思うので、形を意識しながらやっていきます。ガッシュを使用しています(色が混ざって質感も気持ちいい)
今回は数ある構図の中でも王道を征く3分割構図を意識して、古墳マンの頭を3分割線の交点に配置しました
ほかにも黄金曲線とかもよく使います。あれ便利です
清書と背景(0:02~0:23)
清書して背景を描きます。清書は消しゴムを使って形を整えたり、レイヤーを複製して合成して半透明な部分や穴抜けを無くしたりします。(穴抜けがあると意外とそこに目が行っちゃうので)顔周りは一番注目されるので頑張りましょう。背景はイラストに合わせた大きさの名工大2号館を置きました。今回は背景を主役にしたいわけではないのでパースとかは雑です。とってないです。
明暗の演出(0:24~0:53)
同じようにガッシュを用いてガシガシやっていきます。背景は夜なので思い切り暗くしたいです。そこで乗算レイヤーを使います。標高が高くなるほど暗くしたいので、影にも何色か色を使います。ここでは青を使いました。無彩色の乗算影はよほど元がしっかりしていないとエモくなりにくい気がします。
青を使用した理由について、白地に黒で乗算を乗っけると白黒がはっきりしすぎちゃいます。現実では白地は白地自身の反射光を受けるので他の色より影を明るくするといい感じです。
古墳マンの陰影には乗算も用いていますが、その前にオーバーレイレイヤーを使用して凹凸の表現をしています。詳しくは調べてもらいたいのですが、オーバーレイは乗算に比べ暗くなりすぎず、加算発光に比べ明るくなりすぎないので、使い勝手が良いです。へこんでいる部分には暗い色で、出っ張っている部分には明るい色で塗ります。
イルミネーションは加算発光レイヤーを使って光っている感じにします。(エアブラシで回りも光らせるとそれっぽい)
仕上げ(0:54~)
ここからは仕上げです。
より良い絵になるようにやっていきます。
まずはソフトライトレイヤーで下からあたる光、リムライトを追加します。これを追加することで、存在感が増します。色は雪の上で夜なので水色を選択しました。
次に、古墳マンの周りをオーバーレイレイヤーでエアブラシを使って明るくします。これによっても実在感が増します。
次はパーティクル表現です。空気中の塵みたいなものを描いて空気感を演出します。今回は雪も使えそうだったので採用しました。絵にこのようなエフェクトをかけるとかなりいい絵に見えるようになります。
そして今度はテクスチャ素材を使ってイラストがのっぺりしないようにします。この時はオーバーレイモードにしてグレースケールの素材を張り付け、不透明度を低めに設定しました。
最後に色調補正です。カラーモードやオーバーレイのレイヤーにグラデーションマップを使い、不透明度を下げます。グラデーションマップの効果で、色彩に統一感を出したり、エモい色彩が生み出せます。おしゃれなグラデーションマップはたくさんネットに公開されていますので、活用しましょう。
以上で完成です!
制作時間はおよそ2時間でした。集中すればかけるもんです。(逆もしかり)
終了時のレイヤーの状況はこんな感じでした。
デジタルイラストは便利な要素がいっぱいです。ぜひ活用しましょう!
特に左右反転はいいですよ。自分の絵のどこがおかしいのかがすぐにわかってしまうので。(それがつらいですが)
それでは今日の記事はここまでです。ありがとうございました!
良いクリスマスを!!!!!!!